どうもどうも。新居です。
桜が咲くとすぐ雨が降りますね。花は散るから美しいとは言いますが、今年は散るところを見られなさそう。
打って変わって、紅葉たっぷり伊香保編。今回の野外についての記述には、適宜、脳内で背景を紅葉で彩ってもらうと、それっぽくなります。
さて、温泉からあがり、石段街を下りつつ遅めのお昼ご飯を探します。舞茸やうどんが有名だということで、とりあえずうどん屋を探すと、石段沿いになにやら小綺麗なうどん屋がありました。大学時代うどん屋でアルバイトしていたこともある私ですが、こんな上品な店ならもう少しまじめに働いていただろうな、と思わせる雰囲気がありました。
お店の入り口にタブレットがあるのを発見します。順番待ちの整理券を発行するためのもののようで、何人か待ちの状態。あまり現地のグルメをリサーチしない男の一人旅において、待ちが発生しているというのは美味しさの証明として大きな影響力を持ちます。ほか探すのもめんどくさいし、ここにするか、と整理券を発行。結局店内に入れたのは15時を過ぎていたと記憶しています。なかなか待った。はらぺこ。
そんなに待つなら散策とかする時間あっただろ、と思われるでしょうが、石段街はふらっと暇をつぶそうにも、基本的に移動には階段の上り下りがセットでついてくるので、まあ、ほら、今日は癒されに来ているんだし、と流れに身を任せてぼーっとベンチに座っていました。
いざ、上品な店内に入り、そこそこお高めのメニューから、ごまだれつけうどんと舞茸の天ぷらを頼みます。これが本当においしくて、家で何度か再現しようとしたものの、この時の味にはなりませんでした。たぶん、空腹が最高のスパイスってやつ。料理の写真も撮ったから、これをもとにまた行ける、機会があったらまた行きたいなと思うけど、店名が書かれた箸袋が箸に重なって見えねえでやんの。店名がわかりません。いつかまた食べられますように。
デザートに焼き芋か、ソフトクリームか、何だったか覚えていませんが、何かしらの甘味を食べていると、時刻はもう夕方。ホテルにチェックインしに行きます。通されたのは6畳の和室。男一人だとまったくもってこれでいいんです。というか、むしろ、こういうのがいいんです。小さい冷蔵庫に小さめの座卓。小さいテレビに枕と布団。充分です。上ったり下ったりした疲れを6畳一間で癒しつつ、夕焼けの山を見つつなんてしてると空は真っ暗。夕食は現地のものを食べよう、と思っていたのでホテルは朝食のみのプランでした。これからノープランで夕食どころを探しに行くこととなります。
なんかあるだろ、と石段街を練り歩くも、な、ない。
お店に全然電気がついてない。
本気でローソンで夕食をすませる案を検討していたんですが、石段街から一本入ったところにひっそりとやっていた定食屋さん(かな?)を発見。
一人で予約もせずチェーン店でもない知らないお店に入るのは不安なもので、そもそも営業しているのか、ラストオーダーの時刻を過ぎていないかなど、お店に入ることでいろいろな”迷惑かけてすみません”が発生する可能性があります。
一人旅ビギナーだったこともあり、空腹と不安でわびしい気持ちになりながらも、おそるおそる引き戸を開くと、昔ながらの白い石油ストーブが見えまして、お店の人に”いらっしゃい”と声をかけられます。勝った~!と、安堵しながら、木の椅子が並ぶカウンター席に座ります。
一息ついて、店内を見回すと、奥に見えるは、小上がりの和室に、こたつを発見!
そっちにも座れたのかな!?と、安堵からか調子づいたことを考えつつ、何かしらの定食と、せっかくだから、とコロッケを単品で注文。
レトロな街の昔ながらの内装の店で、料理を待ちながらひとり佇むのは、なんだかとても満たされた気分になっていました。
料理が運ばれ、箸をつけます。肝心のお味のほうは、うまい、うまいうまい。
疲れや不安からのあたたかいご飯は、温度とは別の、あたたかく心に染みるものがありますね。食事中もスマホやテレビでなにか情報を得ようとし、ご飯を片手間で食べているようなことでは味わえない、食事の力を味わいました。
ただ、量が多い。確かにうまいんだが、昼食が遅かったこともあり、これは幸せの感情だけで終わらないかもな・・・と思い始めます。特に、コロッケがでかい。記憶の中で誇張されているかもしれませんが、厚めの文庫本が2冊皿の上に乗っかっていると思ってください。おなかいっぱいなら残せばいいのでは?というのは、私のポリシーに反しまして、このポリシーに何度苦しめられてきたかわかりませんが、とりあえず、残す、という選択肢はないんです。
いっぱい食べられるように、学生時代運動部で胃の拡張を施してきたとはいえ、すでに現役は退いてだいぶ経っています。もういっぱい食べる必要はないんだ、と平和ボケしていた胃にはふたたび頑張ってもらうこととなりました。
無事、定食と、カラマーゾフの兄弟上下巻を完食し、ホテルへの帰路につきます。
暗い道を歩きながら、今日あったことを思い出しつつ、
一人で群馬県の暗い道を歩いていること、
今までこんな日を過ごすことになるなんて考えもしなかったこと、
考えもしなかったのは、自分で自分の自由を縛っていたこと、
そして今、自分の行動力ひとつで群馬県の暗い道を歩いている状況を生み出したこと、
そんなことをいろいろ考えているとなんだか笑えてきちゃって。
ふふっ、と笑いながらホテルまで戻っておりました。こわいですよねこの人。
ホテルに到着。体の疲れや汚れを落とすべく入った露天風呂は景色が真っ暗でした。
人生どうしていくかを決め、想定通りに動かす力も重要だけれど、人生どうなるかわからないから、どうなるかわからないのを楽しむのも大切だよなあ、そんなことを考えながら、1日目終了です。
あの時と同じように、今日の私もだいたい6畳一間で眠るとします。それでは。